「デジタルサイネージ」と聞くと、多くの方がイメージするのは店頭やショッピングモール内に設置されたデジタルサイネージを想像するのではないでしょうか。
一般的なデジタルサイネージのイメージはそういったケースが多いですが、近年では建物と一体化した新しい形のデジタルサイネージも登場しています。

本記事では建物と一体化するデジタルサイネージについて、事例と合わせて設計のポイントを解説します。
建物と一体化したデジタルサイネージとは
通常のデジタルサイネージが店頭やショッピングモール内で独立して設置されているのに対し、建物に埋め込まれていて一体化したデジタルサイネージが注目を集めています。
建物と一体化したデジタルサイネージのメリットは以下の通りです。
- スペースを有効活用できる
- デザイン性が高い
- 配線を隠せる
スペースを有効活用できる
建物と一体化したデジタルサイネージは、壁面や柱、天井などの既存構造に組み込むことで、限られた空間を効率的に活用できます。
独立設置型のサイネージと違い、人の動線を妨げず、商業施設や公共空間でも安全かつスマートに情報発信が可能です。
特に駅や病院のような混雑する場所では、省スペースで視認性を確保できる点が大きなメリットとなります。
デザイン性が高い
建築意匠に合わせた設計により、サイネージが違和感なく空間に溶け込むことが可能です。
フレームの素材や色味を建材と統一したり、ディスプレイ自体を壁とフラットに埋め込むことで、高級感や洗練された印象を与えられるでしょう。
配線を隠せる
一体型設計の大きなメリットの一つが、電源や通信ケーブルなどの配線類を表に出さずに隠せる点です。
壁の裏側や内装材の中にあらかじめ配線ルートを確保することで、見た目の美しさを保ちながら、安全性やメンテナンス性も向上します。
また、屋外や高所設置では、露出配線を防ぐことで防水性や耐久性の面でも安心できます。
建物一体型デジタルサイネージの事例
建物と一体化されたデジタルサイネージの事例を2つご紹介します。
富士山世界遺産センターの事例
世界遺産である富士山を多角的に紹介する施設である静岡県富士山世界遺産センターでは、スロープ状になっている展示ブースの壁面一体にデジタルサイネージが埋め込まれています。
臨場感あふれる映像を壁面一体に表示することで、四季折々の様々な表情を持つ美しい富士山の魅力を効果的に訴求できています。
参考:https://connect.panasonic.com/jp-ja/case-studies/mtfuji-whc
福岡国際空港の事例
福岡国際空港では、出発口のシンボルとして大型のマルチスクリーン型のサイネージを保安検査場の正面上部に埋め込む形で設置しています。
保安検査場の上部という誰もが目にする箇所に設置することで、フライト情報を瞬時に確認できるだけではなく、左右を2ブロックに分けることで片側は動画、もう一方は静止画など、フレキシブルな表示が可能になり、多様な広告動画や映像を効果的に訴求できています。
参考:https://connect.panasonic.com/jp-ja/case-studies/fuk-ab
建物一体型サイネージの設計ポイント

建物一体型サイネージの設計においては、意匠性や機能性、メンテナンス性のバランスが重要です。
建築との調和を意識し、配線や筐体を目立たせずに組み込む設計が求められるため、設計初期から建物に関する情報を集めうまく連携して設計していくことが求められます。
まとめ
建物と一体化したデジタルサイネージは、空間を有効活用しながら建築デザインに溶け込む、次世代の情報発信手段として注目されています。
限られたスペースでも視認性や安全性を保てるほか、高いデザイン性とスマートな配線処理によって意匠性と機能性を両立できます。
スペースの有効活用に悩んでいる企業様は、導入を検討してはいかがでしょうか。

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