近年、デジタルサイネージ広告は街中や商業施設、公共交通機関などで目にする機会が増え、企業のマーケティング手法としても注目を集めています。
しかし導入や運用にはどの程度の費用がかかるのか、具体的な金額感がわからないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、デジタルサイネージの費用構造や相場、コスト削減の方法についてわかりやすく解説します。

デジタルサイネージ広告の費用構造

デジタルサイネージの費用は大きく分けて以下の4つの要素で構成されます。

1. 初期導入費用

デジタルサイネージを新規に導入する際には、以下のようにハードウェアや設置工事にかかる初期費用が発生します。

  • ディスプレイ本体(液晶やLED):10万〜100万円以上(サイズ・輝度・防水仕様で変動)
  • スタンドや筐体などの筐体設計:数万〜数十万円
  • 設置工事費(電気・ネットワーク含む):5万〜30万円前後
  • メディアプレーヤー・制御機器:2万〜10万円程度

設置場所が屋外か屋内か、防水防塵性能が必要か、特殊な設置形状かどうかによって大きく費用が変動するため、あくまで参考程度にご覧ください。

2. 運用・維持費用

導入を始めて実際の運用後には、以下のような維持管理費用がランニングコストとして継続的に発生します。

  • 電気代(高輝度液晶の場合、1台あたり月数千円〜1万円程度)
  • 点検・メンテナンス費(保守契約で月数千円〜)
  • 機器の故障対応や更新費用

特に屋外設置の場合は、風雨や直射日光による機器劣化が早いため、定期点検や補修対応が必須になるため注意しましょう。

3. 配信システムの利用料

デジタルサイネージは、コンテンツを表示するためのCMS(コンテンツ管理システム)や配信ソフトを使用します。

配信システムの利用料目安は以下のとおりです。

  • クラウド型CMS:月額3,000円〜1万円程度/台
  • オンプレミス型:一括導入で数十万円〜

クラウド型は遠隔操作が可能で、複数拠点の配信管理にも向いています。
一方でオンプレミス型はランニングコストを抑えられる反面、保守性に課題があることもあるでしょう。

4. コンテンツ制作費

表示するコンテンツの企画やデザイン・動画制作にも以下のような費用がかかります。

  • 静止画(ポスター風):5,000円〜2万円
  • アニメーション:3万〜10万円程度
  • プロモーション動画:10万〜50万円以上(ナレーション・撮影込み)

コンテンツの頻度やクオリティによって大きく変動しますが、「定期的に更新するか」も費用設計のポイントとなります。

デジタルサイネージ広告の費用相場

広告媒体としてデジタルサイネージを活用する場合、以下のような設置パターン別に相場感が異なります。

設置場所導入費用の目安運用コスト(月額)備考
屋内(中小店舗)30万〜80万円5,000〜1万円リースやレンタルも活用可能
屋外(商業施設前)100万〜300万円以上1万〜3万円以上高輝度・防水仕様が必要
大型モール・駅構内300万〜1,000万円以上5万円〜特注筐体・高精度CMSが必要

また、サイネージ広告枠を購入する場合(自社設置ではなく既存媒体を使う場合)は、以下のような形態があります。

  • 商業施設の1枠:月5万円〜30万円程度(場所と稼働時間による)
  • 駅構内大型サイネージ枠:月30万〜100万円以上
  • タクシーやビル内サイネージ:再生回数ベースで数十万円〜

表示期間やターゲット層、設置場所の通行量によっても大きく変動するため、導入を検討する際は必ず見積もりを取って費用イメージを明確にしましょう。

デジタルサイネージ広告の費用を抑える方法

広告効果を維持しつつ、初期費用やランニングコストを抑える方法を3つ紹介します。

1. リースやレンタルを活用する

設備購入ではなく月額制のレンタルサービスを活用すれば、初期費用を抑えることができます

月額1万〜3万円程度で、ディスプレイ本体に加えてCMS(コンテンツ管理システム)や設置サポートまでを含んだパッケージプランを提供しているサービスもあります。

こうしたプランは、初期コストを抑えながら導入できるため、短期イベントや実証実験など、期間限定の活用にもぴったりでしょう。

さらに、故障時の対応を含む修理費がパッケージに含まれているケースも多く、トラブル発生時のリスクを最小限に抑えることができます。

長期導入が前提でない場合、コストパフォーマンスに優れた選択肢となるのではないでしょうか。

2. コンテンツを内製化する

広告会社や制作会社に依頼せず、社内で画像や動画を制作することでコスト削減が可能です。

コンテンツ制作のコストを抑えるためには、CanvaやPowerPointといったデザインツールを活用するのが有効です。これらのツールには豊富なテンプレートが用意されており、専門知識がなくても視認性の高いコンテンツが手軽に作成できます。

スマートフォンでの撮影と簡易的な編集ソフトの組み合わせで十分に対応できるため、低予算でも訴求力の高いデジタルサイネージを実現できます。

ただし、ブランド訴求やビジュアル品質を重視する場合はプロに依頼すべきケースもあるため、使い分けが重要です。

3. クラウド配信サービスを利用する

クラウド型CMSは複数端末の一元管理ができ、操作も直感的なものが多いため、運用コストも一緒に削減可能です。

クラウド型の配信管理システムを活用することで、ローカルでの操作が不要なため、拠点に関係なく遠隔からの操作が可能です。

さらに、万が一機器にトラブルが発生した場合でも、現地に赴くことなく状況の確認や一部の対応を行えるため、運用リスクの軽減にもつながるでしょう。

初期導入費は低く抑えつつ、将来的な拡張性も考慮したシステム設計が可能です。

まとめ

デジタルサイネージ広告は、導入・運用・コンテンツ制作・配信管理のすべてにコストが関わるため、目的に合わせた設計が重要です。

費用相場は初期費用やランニングコスト、コンテンツ制作費用など複数の要素をまとめて考える必要があるため、抜け漏れがないようにしっかりと確認しましょう。

デジタルサイネージ広告の導入は、安価ではないため目的や設置環境・コンテンツ運用体制に応じた柔軟なプラン設計を心がけることで、費用対効果の高いサイネージ運用が実現できます。

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