デジタルサイネージは情報発信や広告媒体として幅広く活用されていますが、その存在感ゆえに「建物の景観を損なうのでは?」という懸念を持たれることも少なくありません。

特に、デザイン性が重視される観光施設や歴史的建造物周辺では、サイネージの見せ方が重要なポイントになります。

そこで注目されているのが、景観になじむサイネージデザインです。
本記事では、建築意匠を損ねることなくサイネージを美しく溶け込ませた実例をご紹介しながら、その工夫やポイントを解説していきます。

建物になじむデジタルサイネージの特徴

デジタルサイネージが建物に違和感なく馴染むためには、以下2つのポイントが大切です。

  • 建築意匠に合わせたデザイン
  • 壁面や柱に組み込む設置方式

建築意匠に合わせたデザイン

建物になじむサイネージを実現するには、周囲の建築意匠に調和した筐体デザインが欠かせません。

外壁の色味や素材に合わせてフレームや筐体を仕上げることで、サイネージが浮いて見えるのを防ぎ、まるで建物の一部であるかのような自然な印象を与えてくれます。

例えば、石造りの外壁にはマットな金属や石調のパネルを使用する、木材を基調とした建築には温かみのある木目調フレームを採用するといったように、建築素材と連動したデザインが重要です。

壁面や柱に組み込む設置方式

サイネージを建物に溶け込ませるためには、壁面や柱などに組み込む設置方式が有効です。

突出しない埋め込み型のデザインは、人の動線を邪魔することなく、視認性と安全性の両立が可能になります。

また、建築設計の段階からサイネージの設置を計画することで、配線スペースや点検口などの構造上の工夫も可能となり、長期的なメンテナンス性も向上します。

建物になじんで設置されているデジタルサイネージの事例

実際に建物に馴染むデジタルサイネージの事例を2つご紹介します。

自動ドアに埋め込まれているデジタルサイネージの事例

ナブテスコが開発した自動ドア組み込み型サイネージは、ドアのガラス面やフレーム内にディスプレイを内蔵し、空間の動線と機能性を融合させた非常にユニークな事例です。

映像はドアの開閉に合わせて表示され、利用者の視線や動作に自然にフィットしています。

建物の外観に余分な装置を追加せずに設置できるため、建物のデザイン性を保ちつつ実用性も高めています。

参考:https://nabco.nabtesco.com/nabco-select/signage/

RIBA(英国建築家協会)の事例

ロンドンのRIBA本部(Royal Institute of British Architects)では、歴史的価値のあるレセプションエントランスに、98インチ4Kディスプレイと2台の65インチ縦型パネルが導入されています。

ディスプレイは建物内装の木目調メタルフレームにぴたりと収められているため、建築意匠を損なわずに種物にマッチした形で設置されています。

薄型かつ狭額縁設計で視覚ノイズを排除して建築との一体感があり、むしろ設置スペースのデザイン的な価値を高めている事例といえるでしょう。

参考:https://docs.connect.panasonic.com/prodisplays/casestudies/044/

まとめ

建物になじむデジタルサイネージは、景観や建築デザインを損なわずに情報発信ができる点で注目されています。

ナブテスコの自動ドア組み込み型サイネージや、RIBAの歴史的建築内での設置事例のように、意匠性と機能性を両立した導入が増えており、サイネージは単なる表示装置から空間の一部へと進化しています。

デジタルサイネージを活用して、単なる情報提供だけではなく空間演出を行ってみたい企業様はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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