RFIDの基礎知識(2)特徴編

RFIDの基礎知識(2)特徴編

RFID(Radio Frequency identification)はRFタグによる電波(を利用した無線通信)を使い、データを非接触で識別する技術・システムのことです。

RFタグは近年世界的に大量生産がされて価格が低下傾向にあり、RFIDの導入はDX化の波にのり注目が集まっています。特に電池非内蔵型のパッシブタグは薄型で安価であり、流通や小売りといった業界での導入が進んでいます。

日本ではアパレルブランドUNIQLO(ユニクロ)が、2018年から全商品にRFタグを貼り付け、生産効率アップ、在庫管理把握、さらにはレジ精算のスピード化、防犯機能の付加など、RFID導入による恩恵を受けています。実際にUNIQLOのセルフレジを利用した人の中には、商品複数をレジボックスに入れるだけで対象商品の合計金額が瞬時に表示されることに、驚いた人もいるのではないでしょうか。

そんなRFIDの特徴をピックアップしました。

RFIDの特徴(メリット)

特徴①複数のタグを一括読み取り

電波が届く範囲であればRFタグを一括読み取りすることができます。バーコードのように1つ1つをスキャンする必要がありません。

→棚卸しなどに要する時間が短縮

特徴②非接触、長距離での読み取り

無線通信を行うので数m離れた距離でも読み取れます。遠くにあるタグ、高い位置にあるタグなど移動や脚立の使用をしなくて済みます。また非接触なので接触感染といったリスクを減らせます。

→棚卸しなどに要する時間が短縮、安全確保、衛生的

特徴③箱の外からの読み取り

無線通信を行うので箱の外からでも読み取れます。箱を開封していちいち取り出すといった手間が省けます。

→棚卸しなどに要する時間が短縮

特徴④汚れに強い

無線通信を行うのタグ表面が汚れていても読み取りに問題がありません。

→情報読み取り時間が短縮

特徴⑤データの書き換えができる

メモリを内蔵しているので、検査情報や履歴など数キロバイトの情報を追加、変更ができます。

→製品情報の一元管理が可能

バーコードとの比較

RFID バーコード
同時読み取り

リーダーで読める範囲のタグは一気に読み取り可

×

1つ1つをスキャン

通信距離 約5m

広範囲で読み取り可能

ただしタグとリーダーとの間に水、金属など遮ぎるものがある場合、読み取りにくくなる恐れあり

数cm

読み取りのためにリーダーを近づける必要あり

データ容量
書き込み

情報の追加が可能

×
表面の汚れに対する強さ

タグ表面が汚れても、埋め込まれたチップが反応するので問題なし

×

表面が汚れバーコードの一部が消えると読み込めない恐れあり

コスト ×

RFタグが安価になってきたとはいえ、未だ相場は1個10円を切るくらい。アンテナやリーダーの購入も考えると導入のための初期費用が高い。

バーコードを印刷するだけ

普及率 ×

現在は主に大手企業での導入が目立つ。RFタグの価格低下に伴って普及もされるだろうという見込み

すでにずっと使われてきたシステムで普及済み。安定感あり

現在資材管理にはまだバーコードが主流ではありますが、今後更なるRFタグの価格低下に伴い、RFIDが台頭していくのではと考えられています。

RFID活用シーン

在庫・棚卸し

倉庫、工場、店頭、バックヤードなどでRFIDを導入することで、RFタグのついた物品のある場所や数量の把握が簡単になります。入荷、仕分け、ピッキング、出荷など、物品の状況や流れも分かり、パソコンやサイネージと連携することで、現場の「見える化」も可能です。一大作業であった棚卸しも、リーダーで広範囲のタグを一気に読み取れるため、作業効率のアップ、大幅な時間短縮、ひいては人員の削減が見込めます。工具、ケース、カゴ、台車といった商品ではないものに対しても、タグを付けて管理することができ、紛失防止、安全対策につながります。

作業指示

工場のラインなどで、流れてくる物品にRFタグをつけ、各ポイントに設置したリーダーで情報を読み込むことで、現在の状況を把握できます。その読み込んだデータを利用してマシーンと連携させることで、自動的な仕分けなどが行えます。人為的なミスを抑えるのに役立ちます。

履歴管理

流通過程でRFタグに情報の書き込みができます。生産、加工、出荷を行ったそれぞれの場所や作業者、製造日、賞味期限、検査結果などの情報を追加していくことが可能です。一元管理ができるためトレーサビリティが実現できるほか、生産性、品質の向上を狙えるでしょう。RFタグに入れた情報を消費者に開示し、ブランド品の証明としても利用できます。

 

ギガテックでDXへの一歩を

ギガテックではRFIDのシステム開発を行なっています。

「RFIDを利用して在庫管理を行いたい」

「導入したいがどういったRFタグ、リーダーが必要か、また相場感がわからない」

といった、RFID導入に対するご相談も受け付けています。

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