近年、LEDビジョンの高精細化(ナローピッチ化)が実用されている。

分かりづらい人も居るので簡単に説明すると、ピッチとは”間隔”のことで、フルカラー発光体であるLEDチップとチップの間の距離を指す。

写真は4mmピッチ

 

ピッチが広いとそれだけ粗い画像しか表示できないし、ピッチが狭いとそれだけ細かい画像が表示できるようになる。

そう、かつて家にあったブラウン管のテレビから液晶テレビに移り、そこで「ハイビジョン放送」が始まった。

テレビに映る芸能人の顔がよりハッキリ映り驚いた人も多いのではないだろうか?

 

 

初期の液晶ディスプレイのピッチ(広義的に言うと解像度)だけでも、ブラウン管テレビのそれと比べて飛躍的に狭くなった。(つまりより高解像度になった)

そして4Kの時代に入り、初期の液晶ディスプレイの解像度よりもさらにアップした。

そうなると、もはや顔のシワやシミまで隠しにくくなった。

 

 

話を戻そう

 

 

では、現在のLEDビジョンのいわゆるナローピッチはどれくらいか?

1mm~2mmと定義されている。

たかが1mm~2mm?と思うかも知れないが、全体の画面サイズが大きくなれば4K、いや8K映像レベルに到達可能だ。(但し視認距離が必要)

     

写真は1.5mmピッチ              見た目は液晶ディスプレイとほぼ同じくらい

 

これにより消費者は使用環境に応じて選択肢が増えた。

 

コンテンツ再生するのに、これまでは液晶ディスプレイ、プロジェクターだけだったが、そこにLEDビジョンが加わった。

ググれば多くの記事が出てくるので、液晶ディスプレイとLEDビジョンの違いを5つ説明する。
※プロジェクターは液晶よりも暗く、ほぼ暗い環境でしか使えないので割愛する。

 

 

1.明るさ(輝度)が違う

輝度とは、cd(カンデラ)という数値で表す。

説明すると長くなるので、とにかく明るさ=カンデラということで話を進める。

家で使っている液晶ディスプレイの場合:大体450cd前後

業務用の液晶ディスプレイだと、最大で2500cdくらいまで販売されている。

 

一方、LEDビジョンの場合、1200~5500cdまでの明るさとなる。

 

では、明るいとどうなるのか?

そう、直射日光が当たっても負けないくらいコンテンツ(映像)が見える。

つまり、LEDビジョンは明るさのパワーが凄いので、屋外でも使える!

 

 

2.画面サイズの制約が違う

一言でいうと、LEDビジョンには画面サイズの限界は無い!(凄いね)

縦、横と、いくらでも広げることができるのだ。(ただし値段も無限大、笑)

それに対し、液晶ディスプレイはサイズ制約がある。

LEDビジョンのように、繋ぎ目なく幾らでも広げることはできない。

というのも、液晶ディスプレイは現在の製造技術だと最大で120インチくらいまでしかできず、(生産上歩留まりが低いのと製造機械が原因)

より大きな画面を作りたい場合、その120インチの液晶ディスプレイを繋いでいく方法しかない。(いわゆる液晶マルチディスプレイ)

そうなると、繋ぎ目(ベゼル)が現われ、非常に見づらい映像となる。

 

       

競馬場の大型LEDビジョン                液晶マルチディスプレイ

 

 

3.メンテナンスのしやすさが違う

液晶ディスプレイの場合、単体で120インチでも、120インチを複数枚組み合わせて大きな画面で施工しても、故障したときは120インチ単位の修理が必要。(高いね)

一方、LEDビジョンの場合、モノによって違うが大体200mm x 200mmくらいの小さなパネルで構成されているので、故障してもパネル単位での補修で済む。

付け加えると、LEDパネルに繋ぎ目が出るか?と言うと、そうではない。まったく繋ぎ目が無いのがLEDビジョンの特徴。

 

 

4.設計意匠上の使い勝手が違う

液晶ビジョンの場合、比率が16:9、もしくは4:3が一般的だ。

それは現在の映像コンテンツ制作の比率とも関連する。

ただし、液晶カット技術によって比率を変えることはできる。

詳しくはこちら https://degisai-navi.com/wp/post-2257/

 

一方、LEDビジョンの場合、曲面や球体などと様々な加工が可能だ。設計士にとって願ってもないアイテム。

設置する建築物に合わせて特注することで、大きな画面+形状でも大きな訴求効果を得ることができる。

 

 

5.発光形式が違うので、眼に与える影響が違う

液晶ディスプレイをめっちゃ分かりやすく言うと、コンテンツ(映像)が流せる透明な板を背後から白色光源を当てるモニターで、

LEDビジョンは、LEDチップが点々と板の上に実装されていて、コンテンツ(映像)を流すとLEDチップがそれに合わせて光り、少し離れてみると映像として見ることができるモニターのことである。

つまり、液晶ディスプレイはバックライトという間接光を通じて再生するのに対し、LEDビジョンは直接発光となる。

これによって人がどう感じるか、

そう、コントラスト比が大きくなる。

コントラスト比とは、画面内の「白(最大輝度)」と「黒(最小輝度)」の輝度比のことである。

 

つまり、こうゆうことだ。

液晶ディスプレイの場合、画面上で黒を再現する場合でもバックライトが点いているのに対し、

LEDビジョンの場合は、黒は「非点灯」となる。

 

液晶ディスプレイとLEDビジョンに同じコンテンツを流してみた。

   

液晶ディスプレイの場合             LEDビジョンの場合

 

そう、LEDビジョンの方がブラックが際立っている!

 

ただし、その特性のおかげで、長時間凝視すると眼への負担が大きくなり、とくに、加齢視覚を持つ高齢者にとって注意喚起を行うのには有効だが、チラつきが酷くなるのは言うまでもない。

 

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